■いつから食べられてるの?
約一万年前の縄文時代の貝塚から発見されるほど、古い歴史を持ち
日本人は古くからひじきを食べていたようです。
■漢字で書くと
ひじきは、漢字で書くと鹿尾菜
その名の通り、鹿の短くて黒い尻尾に良く似ていることから、この名がついたようです。
■ひじきと言っても色々呼び名が?
葉の部分を集めた製品は、芽ひじき・小芽ひじき・米ひじき
枝の部分を集めた製品は、長ひじき・茎ひじきと呼ぶそうです。
■国産はどれくらい?
日本で利用する5000~6000トンの7割が韓国産、1割が中国からの輸入に頼っています。
国産では長崎県、千葉県、三重県、和歌山が有名です。
<生では食べられない>
生では色は黄褐色、味も渋みが強過ぎるそうです。
製品になるまでには、茹で、蒸し、乾燥の工程を経ていますが、乾燥すると含有するポリフェノールで黒くなります。
<昔は鉄分が豊富だった?>
ひじきは、荒磯の岩場の波打ち際に生息し、それを鎌で根を傷めないように丁寧に刈り取ります。
その後、生のまま茹でるか天日干しにし、水戻しと水洗い、そしてそれを茹でるか蒸し上げますが、この時に使う釜が鉄製であれば鉄分の多いひじきに仕上がります。
それを乾燥させ、袋詰めされた後に、スーパーなどの店頭に並びます。
昔は鉄製の釜を使用していたようですが、最近ではステンレスを使用するところも増えているようです。
ちなみに鉄製の釜で仕上げた乾燥ひじき5g中の鉄分含有量は、ステンレス製釜0.3mgに対し2.9mgと、約10倍の鉄分含有量でした。
鉄分が多いといわれてきたひじき、家庭でも鉄のフライパンなどを使うことで、鉄分の補給にもなるのかと思います。重いんですけどね、鉄のフライパン。
食品図鑑『ひじき』
ひじき 鹿尾菜
褐藻 ホンダワラ科ヒジキ属
◆旬
春から初夏が旬で、一番収穫量が増えます。
真冬でも新芽が伸びますが、まだ枝や葉を出していない一本ひじきは高級とされ、料亭などに卸されるそうなので、ほとんど一般には流通しません。
◆主な栄養成分(副菜としての利用量・5gあたり)
・エネルギー:7kcal
・水分:0.3g
・たんぱく質:0.5g
・脂質:0.2g
・炭水化物:2.8g
・食物繊維量:2.5g
・葉酸;5?
・β-カロテン;220?
・ビタミンA:18?
・ビタミンK:29?
・カリウム:320mg
・カルシウム;50mg
肝・腎に働きかけ
抜け毛・乾燥肌・貧血予防・血行・むくみ・しこり・痛み・しびれ・血栓予防・動脈硬化予防に効果が期待できる優れた食材です。
◆選び方
安価な物の中には炭酸で茹でたもの、黒く着色したものもあるようなので、国産、輸入を問わず、価格相応なものを選ぶことをお勧めいたします。
◆調理のポイント
乾燥ひじきは30分以上たっぷりの水に戻し、水を捨て、ひじきをお湯に入れ沸騰後5分茹で、その後水でよく洗いましょう。
脂との相性がよく、出汁も染み込みやすいのが特徴です。
◆保存方法
調理したものは冷蔵庫で3~4日ほど持ちます。
冷凍する場合こんにゃくは取り除き、ラップなどで小分けして保存し、一か月ほどで使い切りましょう。
(文章:指導士 神山惠子 )