言わずと知れた魚の王様「マグロ」

食品図鑑

スーパーに行けば絶対に並んでいる高級魚「マグロ」
一口で「マグロ」といってもたっくさん種類があるのですよ。

ご存知ですか…
くろまぐろ、めばちまぐろ、きはだまぐろ、びんながまぐろ…などなど。

ちなみに「くろまぐろ」が魚の王様といわれています。なんと、英語名は「青マグロ」クロかアオかって、案外混乱しますが、「くろまぐろ」が和名です。

「マグロ」って「サバ科」って知ってましたか?
良く考えれば、DHA,EPAが多いってことでそりゃそうだって思うけど、案外衝撃の事実でした。
学術的に表現すると(覚える必要は全くありませんが、)

脊索動物門-脊椎動物亜門-顎口上綱-硬骨魚綱-条鮨亜綱-棘鰭上目-スズキ目
-サバ亜目-サバ科-サバ亜目-マグロ族-マグロ属-クロマグロなんですと。
いわゆる青魚といわれるグループってことですね。

珍味の「からすみ」は、イタリア、スペイン、チュニジアではクロマグロの卵巣から作られるそうです。
飼い主は一度はいただいて見たいもの。ちょっとペットたちには不向きな食べ物ですが。

*下魚から高級魚へ
氷のなかった時代マグロは鮮度が落ちるとすぐ傷むので庶民でさえひっそりと食べていた時代があったそう。

江戸時代の後期に濃い口しょうゆが普及してきて「づけ」で食べられるようになってから握り寿司の人気のネタとなってきたそうです。

それでも脂質、いわゆる「トロ」の部分は捨てられることが多かったようですよ。

戦後、日本人の嗜好が油ものを好むようになり、それと同時に保存技術、冷蔵、冷凍の進歩で高品質を保ったまま輸送が可能となり高級食材としてもてはやされるようになってきたという事です。

「トロ」という言葉は昭和20年以降に使われるようになってきたそうです。トロはトロで美味しいものですが、赤身本来のもつ、「マグロ」本来の味を見直してみてはどうでしょうか。

食品図鑑 『まぐろ』

◆旬      
冬12月~1月
産地:青森(大間) 北海道(戸井) 和歌山(那智勝浦)など

◆主な栄養成分
*良質で体を構成するタンパク質
*基礎代謝を正常に保ち健康維持に欠かせないビタミン類とミネラル分
ビタミンA,D、B12
カリウム、マグネシウム、リン、鉄は豊富
*豊富な脂質DHA,EPA

◆選び方
切り身(柵、刺身)の見分け方(一頭買いすることはまずないと思いますので)

まずは色が黒ずんでいないものを選ぶ。色があせている物も良くありません。
そしてトレイに水が溜まっていないもの。
筋が真横にはいり、等間隔のものを選ぶ。

◆調理のポイント
クロマグロ、ミナミマグロは是非生で。お刺身。人ならお寿司。
メバチマグロは身が花のように美しい。市場価格は高めですが、秋口にはメバチ。
ねっとりしているので刺身はもちろん、とろろをすって赤身とまぜて。
キハダマグロは魚臭さが少なく癖がない。ツナ缶はキハダが多い。何よりお安い。
春先にはキハダ。あっさりと刺身がおすすめ。
たたきのように表面を軽くあぶり和えて美味しい。
人は薬味をたくさん加えて楽しみましょう。

ペットたちには、調味料はなしですが、山芋をすったり、オクラを切って和えたり、たまにはお豆腐も足してみて。ゴマを振ったり、ω3のオイルを振りかけたりして刺身やあぶりでちょっとした食感の差もたまには贅沢な物かもしれませんよ。

◆保存方法
冷凍保存をお勧めします。この食材は基本的に生でいただく性質のものですので消費する分だけ用意する事を基本とします。冷凍保存をした場合はできる限り早く加熱して食べてください。

参考文献
美味しい魚の目利きと食べ方 生田與克著 PHPビジュアル実用BOOKS
カツオ・マグロのひみつ 阿部宏喜著 恒星社厚生閣
からだによく効く 旬の食材 魚の本 講談社編
お魚事典 山田吉彦著 海竜社

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