脂質

栄養図鑑

栄養素には、三大栄養素である、タンパク質、炭水化物、脂質と、
それ以外に微量で重要な役割を果たすビタミン、ミネラルがあります。

今回は、脂質についての疑問にお答えいたします。

■Q1.脂質って何?

定義としては、油に溶けて、水に溶けないものです。


■Q2.脂質にはどんなものがあるの?

中性脂肪(油脂)、ロウやワックスなども脂質です。

中性脂肪(油脂、トリグリセリド、トリアシルグリセロールともいわれる)、
ステロール(コレステロール、植物性ステロールなど)、リン脂質に分類されます。
脂溶性ビタミン(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)も広義には、脂質に
含めることがあります。

油脂(中性脂肪)   →  エネルギー源

ステロール         細胞膜成分
・コレステロール   →  ステロイドホルモンの原料
・植物性ステロール

リン脂質       →  細胞膜成分

脂溶性ビタミン
ビタミンA、     →  生体機能の調整
ビタミンD、
ビタミンEなど

■Q3.中性脂肪(油脂)って何?

栄養学で油脂(中性脂肪)と呼ばれるものは、生化学的には
1分子のグリセロール(グリセリン)に3分子の脂肪酸(アシル基)が
エステル結合で結びついた構造をしており、「トリアシルグリセロール」
というのが正式ですが、臨床では、「トリグリセリド」が用いられています。

■Q4.「油」と「脂」のい違いって何?

油脂のうち、常温で液体のものを「油」、
固体のものを「脂」と呼ぶようです。

液体か固体かを決める要因は脂肪酸の種類です。
飽和脂肪酸が多い肉の油脂(ラードなど)は固体ですが、
多価不飽和脂肪酸が多いなたね油や魚油などは液体になります。

■Q5.脂肪酸とは?

炭化水素(炭素と水素のみで構成された化合物)の端に
カルボキシ基(-COOH)が結合した構造を有します。

脂肪酸は炭化水素の構造の違いによりさまざまな脂肪酸に分類できます。

■Q6.飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸の違いって何?

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸には、次のような違いがあります。

飽和脂肪酸  →  動物脂に多く含まれる。
          常温で固体。
          構成する炭素の2重結合がない。

不飽和脂肪酸 →  植物油、魚油に多く含まれる。
          常温で液体。
          構成する炭素の2重結合がある。

■Q7.必須脂肪酸とは?

動物の生体内で自分では合成できないか、合成が遅いため、
食事で摂取する必要がある脂肪酸のことです。

通常、普通に食事を摂取することで十分に摂取できるため、
不足することはありません。

(文章:上級指導士 新胡博一

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