今回は、れんこんについてのお話です。
れんこんは「蓮根」と漢字で書きますが、蓮の根では無く「茎」の部分です。
また、輪切りにすると多数の穴があり、「先をよく見通せる」ことから縁起の良いものとされ、お正月のおせち料理にも使われます。
日本国内での出荷量は、茨木県がダントツトップの年間2万6500トン(2014年)で全国の半分以上の出荷量になります。
蓮の原産地は中国、インドなどと諸説あり、かなり古くからあったようです。
「中国種」と「在来種」があります。
●中国種
明治初期に中国から導入した品種を改良してもの。
現在流通している多くがこの中国種になります。ふっくらと丸い形が特徴です。
生産地によって「加賀れんこん(石川県)」「岩国れんこん(山口県)」などと名前がついているものもあります。
●在来種
江戸時代以前に日本に伝わり各地で根付いたものを在来種と呼びます。
中国種に比べると細長く、少し茶色がかった色をしています。肉質は粘質で軟らかく味が良いと言われます。
根が深いため生産量が少なく、あまり流通していません。「天王」などの品種があります。
食品図鑑 『れんこん』
◆旬
秋〜冬
◆主な栄養成分(100g当たり)
・エネルギー:66kcal
・水分:81.5g
・タンパク質:1.9g
・脂質:0.1g
・炭水化物:15.5g
◆選び方のポイント
・ふっくらと丸みがあって太く、皮にツヤがあり褐色〜黄色の自然な色味のもの選びましょう。
・穴が小さくサイズがそろっていて肉厚なものが良品とされます。
・切り口が変色している、穴の内側が黒ずんでいるものは鮮度が落ちているので避けましょう。
◆調理のポイント
脂質が少ないので、油との相性が良いとされています。皮をスジに沿って剥くとスッと剥けます。
・炒め物 :きんぴらレンコン
・揚げ物 :レンコンのはさみ揚げ
・煮もの :筑前煮
・酢の物 :甘酢レンコン
<変色する>
ポリフェノールの一種である「タンニン」を含むため黒っぽく変色します。
変色しても味に変わりはありません。
変色を防ぐために、切ったらすぐに酢水につける。
また、更に変色を防ぎたい場合は茹でる際に少量の酢を入れます。
<2つの食感が楽しめます>
シャキシャキ食感:酢の物などシャキシャキした食感を楽しみたい場合は、加熱を短めにします。
ホクホク食感:厚めに切ってしっかり火を通すとホクホクとした食感になります。
◆保存方法
カットしたものは、ラップに包んで冷蔵庫の野菜室などで2-3日保存できます。
両端に節がついているものは、湿らせた新聞紙に包んでビニール袋にいれ
冷蔵庫で4-5日保存できます。
また、スライスしたものをしっかりと茹で、冷凍庫で保存すれば1か月程度保ちます。ただし、茹でた後の水気をしっかりとります。