先日、
「うちの犬が、血液検査でBUNの数値が上がったので、腎不全の初期だと言われて、腎臓病用の療法食を一生食べなければいけないと言われました…。」
という飼い主さんがいらっしゃいました。
その犬は非常に元気で人なつっこく、
食欲も旺盛で、健康そのものでした。
実際にその検査結果を拝見させていただくと、
ほんの少し基準値を外れただけで、
しかも検査の前日に肉をたくさん食べたらしく、「それなら、BUNが上がっても不思議ではないでしょう。」
ということで様子をみることになりました。
(※もちろん、体内の原因を探らせていただき、必要な問題箇所の対処はさせていただきました。)
ご存じの方は多いと思いますが、
食事中の蛋白質量が増えると、
血液中のBUN値は増えます。
(食育1級講座でも詳しく解説しています。)
しかし、「昨日肉を多く食べました」とかかりつけの先生におっしゃれば、
「あっ、それならありえますね。そういうことなら様子をみましょう。」
という展開になるのですが、
「人が食べる肉なんか食べさせて…。食べるものはドッグフードって言ったでしょう!!」
なんて怒られると、ついつい言いそびれてしまいますよね。
獣医師は病気を治すことに集中しているため、
どうしても栄養は補助的に考える傾向があります。
物理的に栄養学を学ぶ時間を捻出するのも難しいと思います。
だとしたら、せめて飼い主さんや、看護士さんなどが、
そのような知識をお持ちくださると、
落ち着いて解釈・判断できるのではないかと思います。
ペットアカデミーでぜひ、ペットの栄養学や、検査数値の意味、腎臓のことを適切な情報源から学んでいただければと思います。