ごぼうはキク科の根菜で、日本ではおなじみの野菜ですが、海外ではほとんど食べられていない「和のスーパーフード」です。
土の中でじっくり育つごぼうには、腸内環境を整える食物繊維がたっぷり。香りや独特の風味も特徴で、きんぴらや煮物、汁物など幅広く使われます。
デトックス作用があり、古くから薬草としても利用されてきました。
人だけでなく、犬や猫にとっても少量であれば健康維持に役立つ「おなかに優しい」野菜です。
食品図鑑 『ごぼう』
◆旬
冬（11月～2月）
寒い時期のごぼうはアクが少なく、風味が豊かです。
◆主な栄養成分
- 不溶性食物繊維（リグニン、セルロース）・・・腸を刺激し、便通を促す
- 水溶性食物繊維（イヌリン）・・・善玉菌のエサになり、腸内環境を整える
- ポリフェノール（クロロゲン酸）・・・抗酸化作用、細胞の老化予防に
- アルギニン・・・成長促進や免疫力アップに
- カリウム・・・余分なナトリウムを排出し、むくみ予防に
- サポニン・・・脂質代謝の改善、免疫力向上に
◆ペットにとっての栄養的メリット
- 腸内環境のサポート：便秘気味な子や、腸内バランスを整えたい子におすすめ
- 抗酸化作用でアンチエイジング：ポリフェノールが体のサビつきを防ぎます
- 水溶性＋不溶性のW食物繊維：腸の働きを整えながら、排泄をサポート
- 満腹感を与える：ダイエット中の子にも◎（量は調整を）
◆注意点
- アクが強いため、しっかりアク抜き・加熱が必要
- 生では与えないで！…消化不良の原因になります
- 繊維が硬いので、みじん切りやすりおろしがおすすめ
- 繊維が多いため、消化器系が弱い子や子犬・子猫には控えめに
◆選び方
- 表面に張りとツヤがあり、太さが均一なもの
- ひび割れやしなびたものは避けましょう
- 泥付きの方が風味が保たれます（保存性も◎）
◆調理のポイント
- アク抜きは水または酢水で短時間に（長時間だと栄養が抜けてしまう）
- 皮は薄くこそげる程度でOK（皮にポリフェノールが多い）
- 柔らかくなるまでしっかり加熱：煮物やスープにしても◎
- みじん切り・すりおろし・ペースト状で与えると消化しやすい
- きんぴらのような味付け料理はNG（人間用はそのまま与えない）
◆保存方法
- 泥付きのまま新聞紙に包み冷蔵庫の野菜室へ（1〜2週間保存可能）
- 洗って切ったものは冷凍保存も可：下茹でしてから小分けにすると便利
- 使い切れないときは乾燥ごぼう（ささがき）も活用できます
☆冷凍保存は1か月を目安に。風味が落ちやすいので早めの使用がおすすめです。
ペットの手作りごはんにおいても、ごぼうは“おなかの大掃除”にぴったりの野菜です。
ただし、消化しづらい面もあるため、少量・加熱・細かくがポイント。いつものおじややスープに、ほんの少しの“ごぼうの風味”を加えてあげると、身体の内側から元気をサポートしてくれますよ。
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