アスパラの気になる栄養素…「アスパラギン酸」

Q&A 栄養図鑑

「アスパラガス」
その中には魅力的な栄養素がたくさん含まれているわけですが今回はその中でも「アスパラギン酸」に注目してみました。

アスパラギン酸について調べてみるとなかなか奥深くて、知らないことも多く「へぇ〜」「ほぉ〜」という部分がたくさんありましたので、Q&Aという形でお伝えしたいと思います。

Q&Aで再確認! アスパラギン酸について

Q.アスパラギン酸とは何ですか?
その名からもなんとなく察しがつきそうですが…
これからが旬の「アスパラガス」から発見されたことでこの名がついた『非必須アミノ酸』のひとつです。

Q.「非必須アミノ酸」とはなんですか? また、「必須アミノ酸」とどう違うのですか?
たんぱく質を構成する20種類のアミノ酸のうち、体内で合成することができないか、または充分な量を合成することができないため食品から摂取しなくてはならないアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。必須アミノ酸に対し、体内で合成することのできるアミノ酸を「非必須アミノ酸」といいます。

『非必須アミノ酸は、体内で合成することができるので、わざわざ摂取する必要はないのでは?』
と思われるかもしれませんが、それぞれの特性を知りちょっと意識して摂取することで、体に嬉しい効果が得られることもあります。
普段の生活で旬の食材として上手に取り入れることができるとよいですね。

Q.アスパラギン酸の役割、効果はどのようなものですか?
エネルギーの代謝効率を高めたりミネラルの運搬に関与することで、疲労回復を助ける、免疫力を高める、スタミナをつける、などの効果があるといわれています。
また、脳における神経伝達物質としての役割もあります。

Q.アスパラギン酸が含まれる食材は、アスパラガスの他に何がありますか?
豆類、もやし、さとうきび、牛肉、豚肉、鶏肉、桃、ナッツ類の他
小麦胚芽、うなぎ、まぐろ、のりなど多くの食材に含まれています。

Q.アスパラギン酸が疲労回復、スタミナアップに効果的な理由を教えてください。
ちょっとややこしいのですが…頑張って読んで下さい(笑)
『クエン酸回路』という体の中のシステムを介して、アスパラギン酸からオキサロ酢酸が生じます。
このオキサロ酢酸は、『糖新生』というグルコース(糖:エネルギー源)を産生する体のシステムにおいてグルコースの原料になります。
つまり、アスパラギン酸が存在することで『アスパラギン酸→オキサロ酢酸→グルコース(エネルギー源)』という流れが活発になります。

その結果、エネルギー代謝が高まることで、疲労回復、スタミナアップに繋がります。
また、カリウム、マグネシウムなどのミネラルが不足するとアスパラギン酸をオキサロ酢酸に変換する『クエン酸回路』の流れが悪くなり、結果、エネルギーを十分に作り出せず、疲れやすい、力が出ないなどの状態が生じます。アスパラギン酸はこれらのミネラルの運搬役としてもとても重要です。

Q.アスパラギン酸が不足すると、どのようなことが起こると考えられますか?
エネルギー不足のため,疲れやすくなり、様々な外的刺激に対する抵抗力が弱くなると考えられます。
その他にも、神経伝達物質としての働きがあるため、(犬猫にどこまで影響するかはわかりませんが)、人の場合にはアスパラギン酸が不足することで気分が落ち込みやすくなると言われています。

Q.アスパラギン酸を摂取しすぎるとどうなりますか?
今のところ過剰摂取による重大な副作用は報告されていません。
ただし、毎日バケツ1杯アスパラガスを食べるなど極端なことをしてしまうと、思いもよらぬ副作用が出てしまうかもしれません。

食べろと言われても食べられるものではないでしょうが(笑)
アスパラガスに限ったことではありませんが何事もほどほどに〜。



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