夏と言えば
食中毒が気になる季節ですが…
細菌性食中毒の原因として
第1位の食中毒菌が
カンピロバクターです!
このカンピロバクターは
【生や加熱不十分な肉が主な原因】
となっております。
よく、
「この生肉は新鮮だから大丈夫っ♪」
と誤解している方がいらっしゃいますが…
生鶏肉のカンピロバクター
(ついでに生卵のサルモネラも)
といった食中毒は
「鮮度」が問題なのではありません d( ・ω・)
では、なにが問題なのか?
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生産から流通に至るまで
「汚染されていないか?」
育成から「生食できる環境育成」を
行政がしているか?
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が重要です!
ですから、新鮮でも感染するんですね…
(コレ大事!) d( ・ω・)
では、「犬猫に生肉はどうなのか?」
と疑問に思うと思いますが…
実は、成犬・成猫だと
仮にカンピロバクターが口から入っても
ほとんど発症しません。
なぜでしょう?
それは…
【事実1】
カンピロバクターは主に
鶏や牛、豚、犬や猫、
野生動物などの腸管内の【常在菌】だから!
【解説】
成犬、成猫はほとんどが
感染していても無症状です。
ただし、抵抗力が低下しているときや、
抵抗力の低い子犬、
子猫では症状が出ることがあります。
子犬、子猫の場合は
菌が腸管に感染することから、
発熱や食欲不振、嘔吐や腹痛、
下痢など腸炎の症状を主に現します。
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【参考資料】
イヌ、ネコからの感染が考えられるカンピロバクター腸炎
— 4月報道の食中毒死亡例は初症例か —
http://zoonosis.jp/docs/oh_41.pdf
カンピロバクターにとって
犬猫は「宿主」なので、
基本的に症状は出ませんから
「ウチの子、生肉食べても大丈夫だけど?」
という印象になります。
だからといって、犬猫には大丈夫だけど、
一緒に暮らすヒトにも大丈夫とは限りません
(カンピロバクターは人畜共通感染症)。
【事実2】
鶏や牛、豚、犬や猫、野生動物などの
動物の消化管にカンピロバクターがいても悪さはせず、
鶏たちは無症状です。
しかし、
人間の腸に感染すると
発熱や下痢などの悪さをします。
【事実3】
なにせ常在菌なので、生の鶏肉や鶏レバーには、
カンピロバクターが高い確率
【67. 4%(135検体中91検体)】で付着しています。
厚生労働科学研究報告
「食品製造の高度衛生管理に関する研究」より
【事実4】
さらに鶏肉は内部にまで菌が入り込むため、
しもふり(湯引きしたもの)や、
タタキ(表面を焼いたもの)では、
内部の菌が生き残り食中毒となることがあり
【事実5】
そしてさらに二次汚染
(カンピロが付着した包丁やまな板、
手指→生野菜を調理→サラダで食中毒…)
も要注意です!
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生肉専用の調理器具の使用が「理想」!
しゃぶしゃぶで
「肉を取る箸」と「食べる箸」は
使い分けますよね?
以上から、
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可能性1)
生肉を切ったまな板
↓
サラダ
↓
ヒト→食中毒
可能性2)
保菌した犬
↓
肛門周辺をグルーミング or 食糞
↓
飼い主の口を舐める…
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などで飼い主さんが感染する
「可能性」があります。
なので、
犬猫は元々症状が出ませんが
ヒトの場合も
「新鮮だから大丈夫!」
ではないことを今一度ご理解ください。
犬や猫の腸内にいても
無症状でもおかしくない
カンピロバクター…
(※子犬、子猫は下痢・軟便)
日本におけるヒトの
カンピロバクター感染症のうち
鶏肉を主とした食品に起因する割合は、
約80%!
残りの約20%の多くは
【感染経路(感染源)が不明】
というデータもあります。
この不明の20%の中に
愛犬・愛猫→飼い主さん
の経路が含まれる可能性がある
「可能性」を完全否定する根拠も
今のところ特にございません。
海外では犬猫からの感染症例が
複数報告されているので
ヒトの二次感染防止のためにも、
犬猫にも加熱したお肉がオススメです!
あとは、自己責任で…
そんなわけで、
十分に加熱されたお肉を
美味しく食べて&食べさせて
くださいねっ♪
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【!名古屋市からの警告記事!】
鳥刺し、しもふりなど生又は加熱不十分な鶏肉料理によるカンピロバクター食中毒に注意!
https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/page/0000099438.html
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【参考資料】
名古屋市内で飼育されている犬の“カンピロバクターの保菌状況”に関する調査
https://www.city.nagoya.jp/kenkofukushi/cmsfiles/contents/0000025/25355/H20zoonosis.pdf
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