以下は、過日、ペット食育協会で学んだ伊藤彩花(いとう あやか)さんと
愛犬ソラちゃん(トイプードル 4歳 メス)の体験談です。
ヒアリングしたものを個人が特定されないように一部書き換えておりますが、
全体的なストーリーがとても学びになるので共有させていただきます。
愛犬の食に関する不安:何を信じれば?
伊藤さんは、愛犬ソラちゃんのために
「最適な食事を食べさせたい!」と日々インターネットで情報を集めていました。
しかし、彼女が直面していたのは、情報の洪水…
手作り食に関する記事を読むたびに、
「これが本当にソラにとって最良なのか?」
という疑問と不安が増幅したそうです。
情報が多すぎて、何が正しく何が間違っているのか、
自分で自信を持って判断できず、不安と心配が募るばかりでした。
━解説━━━━━━━━━━━━━━━━━
インターネットの世界はそれぞれがそれぞれの立場・経験から情報発信しています。
ケンカしたときに双方の言い分を聞くのと同じで、
「双方に正当性がある」のは食事に関する情報でも一緒です。
ですから、
「何が正しくて、何が間違っているのか?」という二元論思考だと
調べれば調べるほど悩みが増えます。
知識も大事ですが、それよりも『考え方』を学ぶことが実はとても重要で、
他の分野にも応用がききます。
「情報が多すぎて混乱する」問題も考え方が身に付けば解決する話で
逆に多い方が助かる!と変化します。
逆に、
「適切な考え方」が身に付いていない情報を調べれば調べるほど
ストレスが増えていく結果になりかねません。
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正解への道は?
この状況は伊藤さんに
大きなストレスを与えていました。
「自分の選択がこの子の健康を害するかもしれない…
という恐怖に駆られるように…
私はソラのために最善を尽くしているのだろうか?
という疑問が、心をさらに重くしました。
友人やSNSでの議論は彼女の心配をさらに増大させるばかりで
一時的なアドバイスや推奨は混乱をさらに深めるだけでした…
━解説━━━━━━━━━━━━━━━━━
「『万能の正解』など存在しない」ことを意識する事はとても重要です。
私が博士課程時代に教授から厳しく指導を受けたのは
お前の正解は他人にとっての不正解になり得る。
なぜなら、
条件が変われば結果が変わるからだ。
それが科学の原理原則だ!
お前の出した結果は【その条件ではそういう結果が出た】というだけの話だ!
ということでした。
あまりに僕がエビデンス、エビデンスとうるさく言う態度が
鼻についたからでしょう(笑)。
今では考えられないかもしれませんが
当時の私は「エビデンスがないものは間違い」と信じていたのでした(笑)。
だから、エビデンスを振りかざす人をみると
当時の自分を思い出し
やっぱりみんなそういう時期があるよね…
と思うから、気持ちもわかるし、腹も立ちません。
そして情報を聞く側も正解を探すのではなく、参考材料を集める
というスタンスでいると余り悩まずに済むのではと診療を通じて感じています。
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実践者から学ぶ
そんなある日、伊藤さんは「ペット食育協会」の存在を知りました。
この協会は、栄養学に基づいたカリキュラムと実践的な調理技術を通じて、
愛犬・愛猫の食事に関する包括的な学びを提供していることを知り、すぐに入門講座に申込ました。
知識もさることながら経験もある講師から学ぶことで、
ペットの食事に対して自信を取り戻し始めたとのことでした。
個別のニーズに対応した食事計画の作成から健康的な食材の選び方、
バランスの取れた手作り食の調理方法まで、
愛犬ソラちゃんのための知識と技術を身につけていきました。
━解説━━━━━━━━━━━━━━━━━
プロ野球中継をテレビで視ながらビール片手に「ここであの球はないわぁ〜」
とイキっている人のケースと同じで
知っていることとできることの間には天と地ほどの差があります。
望む結果を出せているかどうかはとても重要なのですが、
どのジャンルも評論家が多くそんな人々の不用意な発言が
悩める人を傷つけている事があります。
だからペット食育協会では「実践してきて結果を出してきた人」から
「実践してきたからこその知恵」を学んでいただこうと思っております。
残念ながら獣医師だから全て正しいわけではありません。
一般の飼い主だからと言って全て間違いというわけでもありません。
ペット食育協会では実践者ならではの経験や同じ様に悩んできたからこその知恵
も学んでいただきたいと思っております。
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自分の決断に自信を持つ
数週間後、伊藤さんとソラちゃんの生活は劇的に変わったそうです。
ソラちゃんは新しい手作り食を思いの他喜んで食べ、
また体調もみるみる元気になったそうです。
伊藤さん自身も、食事に対する以前の不安が消え、
ソラちゃんとの幸せな時間を毎日感じるようになったそうです。
情報の過多から解放され、他人の意見を参考にしつつも
自分で考え、自分で決断することの自信を手に入れた伊藤さんは、もはや他人の意見に振り回されることなく、
ソラちゃんに最適な選択をする自信がつきました。
以上、このストーリーは、愛犬・愛猫の食事に関する不安と戦い、
最終的には自信と幸福な日常を手に入れた飼い主さんの体験談でした。
━解説━━━━━━━━━━━━━━━━━
考えた事は行動・結果に影響してくるので
不安や心配を放置することは得策ではありません。
しかし私達は、知性ある人間ですから他人の意見を鵜呑みにするのではなく
参考にしつつも自分で考えたいし、自分の判断・決断に自信を持ちたい
と考えるのは自然なことと思います。
学校の勉強には正解がありますが
社会に出たら答えはあっても正解はありません。
ですから、唯一無二の正解を探すのではなく
最適解を探す習慣を身につけると悩みが減ります。
学校的価値感に囚われると生きづらいので
上記のように考えてみるのはとても大事だと思うのです。
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私も知識を学びたいけど一生の財産になる考え方も学びたい!
と思っていただけたら幸いです。