ペット食育協会®(APNA)が2008年1月15日にスタートし、
2024年1月15日で15周年を迎えました。
こんなに長く続けられたのも、
ご支援・ご協力くださった方々のおかげです。ありがとうございます。
僕が獣医師国家試験を合格したのは1995年、須崎動物病院の活動をはじめたのが1999年。
当初はAAFCO基準が全てだと思っておりました。
そして、むずかしいレシピを作って悦に入っていたんですよね(笑)。
でも、だれも継続してくれない…。
面倒くさくて…。
そして、全員が「僕に隠れて」自己流でやり始めて…
結果、体調が良くなった!(驚)
「なんでだ?」当然そう思いました。
当時は、大学院博士課程を修了し、「エビデンス至上主義の正解信仰」に
盲目的に入信していたので、
「万能の正解・マスターキー」
を探していたのです…
なぜ、ガイドライン通りにやらないのに
みんな良くなって、飼い主さんも満足しているんだ!?
すっごく不思議でした…
でも、さすが大学に残れなかったドロップアウト組の僕は
視点が柔軟なので
そういえば…
・自然界の動物が毎食AAFCO基準の食事なんてしないな…
・そもそも飲食店街で残飯あさって生活している動物がいるんだから、食えないわけないわな…
・(雪国育ちだから)冬の野良猫は餌が冬眠しているので、
数ヶ月間AAFCOどころか、空腹を満たすのもむずかしい…でも、
雪国で猫が絶滅したなんて聞いたことないな…
・半断食道場に行ったらむちゃくちゃスッキリしたな…
・ウチで飼ってた猫は三年間カニカマボコしか食べなかったな…
・その辺にある食材をランダムに組み合わせて達成できない基準ってなんだろう…
・ペットフードのライバルは手作り食で、手作り食を食べないようにしないと売上が下がるか…
などなどを思い出し…
そのときに「Aha!体験」をしてAAFCO基準って「絶対じゃない」のかも!?
と思って、診療を通じて確かめ始めました。
判断の前提が崩れるってなかなか不安になるものです。
だって、当時の僕にとって
AAFCO基準はスタートラインだったからです。
幸いに飼い主さん達が
・食べたものが身体を作る
・手間を厭わない
・価格相応
・万能の正解はない
・正解は自分で見つける
・加工食品より食材を調理した食事
・一見わかりやすい情報は慎重に!
という価値感の方々だったので、
とてもやりやすかったです。
本も2002年に初出版し読者の方々との交流もあったので
いろんな方々と「検証」したのでした。