ペットの健康は食事から。食事療法で体質改善!
うちの犬が皮膚病で苦しんでいます。壁やじゅうたんに身体をこすりつけて、皮膚から血が出るまで掻き続けています。でも、まだ3歳なので、薬だけに頼るのは将来を考えると抵抗があります。なにか救いの手はないですか?」
「うちの犬は『病気』という程ではないのですが、体調はあまり良くなく、しょっちゅう動物病院のお世話になっています。なにか病院知らずになる方法はありませんか?」
「我が家のイヌは12歳ですが、今まで病院にかかったことがありません。でも、これからも病気知らずでいて欲しいので、『いつまでも元気でいられる方法』があったら教えてください。」
須崎動物病院には、上記のような毎日たくさんのメールが届きます。
相手は生き物ですから、「絶対」という方法はありませんが、こんなときは、私の経験上、ドッグフードをいったんお休みして、愛犬に手作り食をあげるといい結果につながることがあります。
このところ、人間の世界では空前の健康ブームです。「健康のためなら死んでもいい!」そんな方が珍しくない、そんな時代です。皆さんそれぞれ、各自のペースで健康に気遣っています。
そして、ペット愛好家の間でも、
ペットの健康は食事から…
つまり、「医食同源」という考え方がかなり浸透してきました。
病気になるのは、体のバランスが崩れたからだ。なら、崩れたバランスを元に戻せばいい。そのためには食事療法で体質改善だ!
ということです。
でも、
「健康を考えて手作り食にしてあげたいな。でも、何をあげたらいいんだろう?量はどれぐらい食べるのかな?栄養バランスは人と違うって聞いたこともあるし、味の濃いものもだめみたい…。ああ、どうしたらいいの?」
「手作り食はいいらしいけど、栄養バランスはドッグフードの方がいいらしいわ。手作りで、バランス良く作るにはどうしたらいいの?」
こんな疑問をもたれる飼い主さんも多いのが現状です。
この本は、「私のイヌを手作り食で元気に生活させたい」という愛犬家の方々への一つの提案書です。
ですから、
● どんな食材を、どれだけ、どのようにしてあげたらいいのか?
● こんな病気の場合は特にどんなものをあげたらいいのか?
● うちの子の体重では、どのような分量であげたらいいのか?
について、丁寧に書いています。
でも、それだけにとどまらず、
●なぜ病気になるのか?
●それぞれの症状の意味
●病気になったときはこう考える
●病気になったときはこう対処する
●病気になったとき慌てないためのヒント
●食材の選び方とその分量
といったことまで触れています。
対象はイヌで書いていますが、考え方はネコでも同じです。また、人間に置き換えて読むと、なぜこんな症状になっているのかがわかるので、ペットを飼っていらっしゃらない方でも、きっとためになるはずです。
うれしいことに、読者の方々から、こんなにお便りをいただきました。
★本当にありがとうございました★
m(_ _)m
これからもどうぞ、よろしくお願いいたします。 すさき
読者のお便り
●はじめまして。「愛犬のための手作り健康食」拝読しました。といってもまだ買ったばかりで全部は読んでいませんが。こういう本を待っていました!我が家には2歳のゴールデンと6ケ月のバーニーズがいます。
ドッグフードには不安があるため、ゴールデンが5ケ月のときから手作り中心のごはんをあげてきました。カロリー計算は特にせずできるだけ多種の食品を便の状態などをみながら選んできました。
今回この本の換算表を使うことによって適量を知ることができ、さっそく参考にさせていただきます。(中略)今後も悩めるワンちゃんや飼い主さんのためにご活躍されることをお祈り申し上げます。
牧田ゆかこさま
●私が飼っているメスの柴犬が身体をやたらと痒がり出したのは、去年の夏でした。 目の周りや顔をあんまり掻くので、近くの病院に連れていきました。
病院では薬をもらい、ましになると量を減らしていき様子をみました。
でも薬がなくなるとやっぱり痒くなるようで、フードの種類を変えたり、何が身体に 合わないのか調べる為に血液検査までしました。色々したのですがなかなか効果が出ず、イライラしていた中で、地元の新聞で紹介されていた、須崎先生の本を読みました。
本の中には、食事を変える事で身体の中から元気になる事が大事なんだと書いてあり、 その為にどんな食事をどうやって作ればいいのか、詳しく書いてありました。 読んでいくうちに、正直いって薬を飲ませ続けることに疑問を持っていたこともあって「やってみよう!」と思いました。
すぐにとりかかれたのは、食事の進め方や体重、年齢に応じた量が計算できて、作り方も 簡単だったからです。これでうちの犬が食べなければ、どうしよう…と思っていましたが、 本当に喜んで食べているのを見てよかったと心底思いました。
症状に応じた色んなレシピが載っているので、今度はこれを入れてみようとか、うんちをチェックして消化されているかな?とか今までフードをあげていた時より色んな事に気がつくようになりました。正直いってこんな詳しいレシピがなかったり、量がわからないと作れていたか自信はなかったのですが…
進めていくなかで、これでいいのかな?とかささいなことが気になり、須崎先生に大胆にもメールで質問をしてしまいました。
本の著者の方から返事なんてくるのかな…?と思っていたら、なんと返事が!!
私自身が悩んだり、気にしすぎたりしている事に丁寧に答えてもらい、本当に気が楽になりました。
まだまだ先の事かもしれないけど、うちの犬が痒さから解放されて、手作りごはんで自分の力で丈夫な身体になっていく事を信じて、頑張っていこうと思います。
東智美 さま 金沢市
●先生の本を参考にして「ドッグフードのみ」の食事をやめてみると、「ドッグフードのみ」がいかに生き物の食事として不自然だったか、つくづく感じさせられます。先生のご本に出会わなければ、便利さに負けて、ずるずると「のみ」を続けていたかもしれません。
西山久美子さま 所沢市
●須崎先生の本を読ませて頂いて、”こんな方法もあるんだ!”って嬉しくなりました。
私も今までは”ワンコのゴハンはドックフード”と言うのが頭にありました。フードに不安があったものの、栄養バランスを考えるとやはり難しいので、できるだけ良質なフードを使うしか私には方法がありませんでした…
しかし、須崎先生にお話を伺って、きちんとサプリメントなどの使い方を教えて頂いてから、まだしてあげられることがあったと思うと、気持ちがかなり軽くなりました。
「本」には具体的に症状別のレシピなどが書かれてあるので分かりやすく、また、須崎先生も丁寧にご指導して下さいますので、すごく心強いです!
まだ、手作りゴハンにしてから1カ月程ですが、かなり体調はいいようです!それに私自身の食事にも大変参考になりました!
まだまだ知識不足で分からないことがたくさんありますが、これからもご指導の程、よろしくお願い致します。
進藤綾美さま 大阪府
●私は今まで「手作り」を難しく考えていました。
しかし先生の本を読ませていただいているとごはんと、具を選んで煮込んで与えれは良いことが分かりました。この方法だと手軽に長く続けられると思い実行させて頂いています。それに、ドッグフードの時より随分食べてくれるようになりました。先生には本当に感謝しています。有り難うございました。
大谷 さま
●ドッグフードは栄養のバランス面で優れている。手作では難しい。生後45日の黒柴の女の子(現在7ヶ月)を家に迎えたとき入ってきたのはそんな情報ばかり。便利も手伝い、半年近くまでドッグフードだけを与えていました。
実際、忙しい日々のなか、それも生まれて初めて経験する犬との生活に精神的にも余裕がなく、ドッグフードは大いに助かる存在でした。ブリーダーさんの元で食べていたフードを添加物のないものに換えていくのが精一杯でした。
だけど加工品のみの食事で本当にいいのだろうか。犬も人間と同じ自然界の生き物なのに…。そんな不安が胸をよぎっていたとき出会ったのが、『愛犬のための手作り健康食』。
読んでみたら、「やっぱり」という思いで、だけど百%穀物食に変えることには負担を感じ、まずはドッグフードに野菜をトッピングすることから始めることにしました。Eメートルで元気な子ならおじやの段階は省いてもいいとの須崎先生のアドバイスもいただき、ホッと一息。トッピングを始めてすぐ、それまで黒っぽかったウンチが茶色っぽい健康的なものに変わったのには驚きました。
そして本人は食べたあと、「食べた?おいしかった?」と頭をなぜてやると、たんなる満腹顔ではない、充実した、誇りに満ちた笑顔をみせてくれるようになりました。
ドッグフードのみのころは、「犬だから」という割り切りの一端が、家族として扱っているはずの私の心にあったように思います。逆に言うと、「ドッグフードのみがいい」という情報自体も私の「犬だから」をあたりまえにしていたように感じます。
現在はドッグフードを半分近く減らし、その分、白米に発芽玄米を混ぜたものをあげています。ご飯には煮干しやナチュラルチーズをトッピングしてやると嬉しそうです。年齢的に食欲も以前よりは落ちてきているので、嗜好にも気を配ってやりたいんです。本人は管理された食事を半ば強要されているのですから、なおさら。
でも須崎先生のおっしゃるように、人間の子どもと同様、親(飼い主)が完璧を目指しすぎてストレスを感じたのでは、子どもにとってもいい影響を及ぼさないと思います。あまり頑張りすぎず、また本人にもあまり急激に理想を求めすぎず、少しずつよりよい食事環境に向かっていくつもりです。もちろん自分自身の食生活も反省しながら(笑)。
もっと多くの方が早くこの本に出会われることを願います。そうすれば多くの人が肩の力を抜いて、体によい手作り食を取り入れていけるのではないでしょうか。
所沢市Y.N.さま
こんなお便りを沢山いただいております。
あなたもこの本を参考に、「楽しい手作り食」を実践なさってくださいね!
そして、あなたも「手作り食を楽しむ仲間」に加わってください。
第一章 ドッグフードのメリットとデメリット
●ジョン、よかったね(糖尿病のイヌの改善記、ガン摘出術後の体調改善記)
●「食事」と「水」が体質をデザインする
●ドッグフードのメリットとデメリット
●ドッグフードに使われている原料は本当に安全なのでしょうか?
●ドッグフードは、何故、腐らないのでしょうか?
●安全な添加物なんて存在するのでしょうか?
●もっと食べたいイヌを誘い込むトリック
●胃腸が働いていなければ、栄養満点でも意味がない
第二章 理想的な動物医療を探して
●動物医療の現場で考えたこと(一流の先生方の指導を受けられた)
●現代医学は発達したが万能ではない
●父と叔父に起こったこと
●料理教室が教えてくれた東洋的な治療観
●排毒を知るため、半断食に挑戦する
●断食道場で理想的なイヌに出会った!
●獣医師としての治療効果を促進させるために
第三章 簡単で経済的!ドッグおじやの作り方
●食べ物が健康や寿命を左右する
●食べ物をクスリにする=医食同源はイヌにも当てはまる
●ベストな食事はあるのか
●まずは、肥満体質から抜け出しましょう
●移行プログラムで、正常な消化能力を復活させましょう
●移行プログラム
●おなかの調子を整える方法
●簡単で経済的!「ドッグおじや」の作り方
●ライフステージ別・体重別の分量
●サイドメニューで酵素をプラス
●ドッグフードに混ぜるだけ=リスクを減らすトッピング
第四章 愛犬を元気にする食材事典
●お薦め食材
●イヌに食べさせてはいけないもの
第五章 手当とマッサージ
第六章 食事で難病を克服!ワンちゃん達の物語
●肝臓ガンからの生還
●糖尿病を克服
●アレルギー性皮膚炎の改善記
●外耳炎になりにくい体質に
●ノイローゼが治った
●手術後の体力回復
●結石の治療体験談
●乳腺腫瘍を改善する試み
●安らかな死を分かち合うために
第七章 症状別レシピ集
●アトピー性、アレルギー性皮膚炎
●体臭が強い、気になる
●外耳炎になりやすい
●乳腺腫瘍(ガン一般)になった
●寄生虫(ノミやダニ)がつきやすい
●細菌、ウイルス、真菌感染症
●肝機能障害(急性肝炎、慢性肝疾患)
●糖尿病の予防と治療
●腎疾患(腎不全等)
●老齢による免疫力低下、消化能力低下