診療やセミナーで接する飼い主さんを拝見しているとある特徴があります。
自信が持てなくて不安な飼い主さんは
知らないから失敗が怖くて行動できないとおっしゃり
自信のある飼い主さんは
まずやってみて、
結果をみて臨機応変に調整すればいい
食材程度の影響ならNG食材とアレルギー食材だけわかれば
何かあっても取り返しのつくことと考えて、行動していらっしゃる。
これって、食事だけじゃなくて、
仕事やプライベートでも「そう」なんですよね。
私達獣医師も
【 絶対やってはいけないこと 】
を把握したら、あとは
【 やってみないとわからない 】
ことが多いので、
まずはやってみて、出てきた結果をみながら最適化していく
のがスタンダードな取り組み方です。
ツールのポテンシャルと受け手側(犬猫)のポテンシャルがあるので
何ごとも正解・間違いと断定できないんですよ。
(していたらヤバイ)
取り返しのつかないこと
【=絶対やってはいけないこと 】でなければ、
あとは大抵取り返しがつくので
それほど心配はいりません。
ただ、個体によってはときどき
アレルギー症状などが出ることがあり
それもやってみて初めて解ることですから
いくら考えても避けようがありません。
それが心配ならばニンゲンの赤ちゃんの食事同様
ちょっとずつ試していけばいいわけです。
診療でよくあるのが
【 鶏肉が大好きなのに鶏アレルギー 】というケースなのに、飼い主さんが
【鶏肉を食べても平気にで来ませんか?】というリクエストです。
普通は「 そんなこと虐待です! 」
と言われかねないから、
獣医さんには言えないし、SNSにも書けないのですが
須崎になら言ってもいいだろう と思われるらしく、
いろいろヒアリングして調整しながらやってみると
食べても症状が出なくなる!なんてことがあって、
アレルゲン検査で鶏肉に陽性が出たから
鶏肉を絶対に食べてはいけない!
という「判断の前提」を「盲信」&「鵜呑み」にしてきたけど
そうとは断定できない「こともある」んだなということを
学ばせていただいたりしています。
エビデンスとか科学的根拠という言葉で表現されると、
それが「正解」だと誤解しがちですが、
正確には【ある条件でそうしたらこうなった】だけで、
条件が変われば結果が変わるのは
科学の大前提ですから生物学で
【 これが正解、これは間違い 】
という表現をする人がいたら何かに誘導したいか?無知か?です。
コロナ禍を経ていろいろ気付き、メディアで流される情報や
SNSやブログで「強い言葉」で発信する「専門家」の断定的な決めつけの意見に
いろいろと思うことが出てきた飼い主さんが増えて来ました。
生き物の世界に0%も100%もないので唯一無二の正解も絶対的な間違いも存在せず、
やってみないとわからないが正解といえば正解です。
現在、ちまたにはいろいろなニュースが流れ
「どれが正しいの?」と心配になった飼い主さんが
診療でお悩み解決のようにたくさんの質問を準備して答え合わせをして行かれますが
囚われず、偏らず、執着せず、
柔軟性に富んだ思考で、
望む結果に繋がる臨機応変な対応
を心掛けていただきたいと思っております。
飼い主さんが抱えるペットの食事やケアに関する不安や悩みを、
柔軟に考えながら一緒に解決していくことが大切です。
そのためには、最新の知識と経験が頼りになることも多いでしょう。
ペット食育協会(APNA)の一般会員になることで、
実践的な知識やアドバイスが得られ、自信をもって取り組めるサポートを受けられます。
愛犬・愛猫の健康を真剣に考え、
最善のケア方法を学びたい方は、ぜひAPNAで一緒に学んでみてください。